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話をもとにもどして、タバコとアルコールである。
名古屋大学の青木國雄博士の研究では、タバコあるいはアルコールをたしなむ人は、血液中のカロチノイド類の量が、酒もタバコもやらない人より20パーセントも低いことがわかっている。
ガン患者の場合、健康な人より10パーセント低いが、その倍も低いのだ。
さらに、酒、タバコの両方ともやる人は50パーセントの低下、つまり半分にまで下がってしまう。
この状態をもとにもどすには、酒、タバコどちらかをやる人は、1日にトマトジュースあるいはニンジンジュースを合わせて2缶飲めばいい。
ところが酒もタバコもという人は、1日に4缶も飲まないともとにもどらない。
その点、工場長は1日にコップに10杯も飲んでいるわけだから、吸いたいほうだい、飲みたいほうだいにしては、血液がきれいなのもうなずけるというものだ。
じつはアルコールとトマトジュースの間には切っても切れない縁がある。
ブラッディマリーというカクテルがある。
ウオツカをトマトジュースで割ったものだ。
これが日本で知られるようになったのは、1950年の朝鮮戦争からだった。
朝鮮半島の前線へ向かうアメリカ軍兵士から広まったといわれている。
確認したわけではないが、このブラッディマリーを瀞庁らせた仕掛け人はFDA(米国食品医薬品局)だという説がある。
FDAは、食品と医薬品の安全性を審査し、アメリカ国民の健康維持を図るための政府機関である。
現在は厚生省の傘下にあるが、古くは海軍の一部門だったのだ。
そのため、戦時下ともなると、兵士の健康管理についても相当気をつかっていたにちがいない。
20世紀の医薬品で最大の発明は、抗生物質のペニシリンといわれているが、このペニシリンを最初に大量使用したのは、第2次大戦中、ノルマンディ上陸作戦のときだ。
負傷した兵士にこのペニシリンが投与され、それまで使われてきたサルファ剤とはくらべものにならないほどの治療効果をあげたといわれている。
そのFDAがブラッディマリーを流行らせたのには理由がある。
当時、朝鮮半島の戦場は凄惨をきわめ、兵士の死傷率がきわめて高かった。
日本から朝鮮戦線の死地におもむく若いアメリカ軍兵士たちは自暴自棄となり、アルコールをガブ飲みして、健康を害するものが少なくなかったという。
アメリカの軍隊は、伝統的にコストパフォーマンスを重視する。
1人前の兵士1人を育てあげるには相当の時間と予算を必要とするというのに、お金のかかった兵隊が、次から次へとアル中になってしまうのではたまらない。
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